Biography
堀酉基(ほり ゆうき)
名古屋生まれ。バイオリン・メーカー&ディーラー。1995年文京楽器製造株式会社(現・(株)文京楽器)に入社。製造部に配属され、日本を代表する弦楽器ブランドである“ピグマリウス”の製作に携わる。1998年オールド・バイオリンを再現するプロジェクトに抜擢され小田原へ赴任。そこで、ストラディバリ、デル・ジェス、アマティと言ったオールドの名器からプレセンダ、ロッカ、ファニョラといったモダンの名器に至るまで、膨大な数の名器を研究する機会を得る。ベンチ・コピーを製作する過程で、高いレベルの製作技術とバイオリン芸術に対する普遍的な審美眼を磨く。
2000年その研究成果として、名器の再現「リバース」シリーズを発表、名器の真に迫った芸術性と音響設計は、国内のみならず、欧米の一流ディーラーに好評を博す。2010年、名器を観察する過程で養われた鑑定眼を活かし、ディーラーとしても活動を開始。数年間で欧米の主たるディーラーや著名プレイヤーらとグローバル・ネットワークを築き上げ、ストラディバリウスをはじめとする貴重な名器を数多く取り扱う。
2013年より、日本有数のソリスト・久保陽子をはじめとする一流演奏家と、新作楽器・弓の共同開発を開始。文京楽器店舗で行われるサロン・コンサートやホールでの演奏会など、実践でのフィード・バックを得ることによって、製作技術と音響設計に磨きをかける。同時に、世界トップクラスの音調整を学ぶため、アムステルダムよりアンドレアス・ポスト氏を年一回にペースで招聘、その調整技術と理論を学んでいる。2018年1月、これまでの経験とノウハウを結集し、日本発のハイエンド・バイオリンを世界へ向けて発信するべく、個人製作家”YUKI HORI”としてWEBページを立ち上げた。 現在、㈱文京楽器、㈱アルシェ代表取締役社長を兼務。